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診療・研究テーマ


診療活動

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腎尿路疾患、男性生殖器疾患、副腎疾患の全般にわたり診療活動を行っているが、特に排尿機能障害、小児泌尿器科疾患、腎尿路生殖器腫瘍、腎移植血管外科の診療に重点をおいて活動している。排尿機能障害の領域では、尿流量排尿圧同時測定、持続的膀胱内圧モニタ-システム等の導入により、排尿動態の解析、尿失禁の診断が向上した。また治療面でもレ-ザ-、電気蒸散などによる前立腺治療、コラ-ゲンを用いた尿失禁治療などminimal invasiveな治療が導入された。小児泌尿器科では、出生前診断の普及などにより尿路疾患発見の低年齢化が進行したが、尿路内視鏡、腹腔鏡、小児ウロダイナミクス検査技術の進歩により、低年齢化に十分対応できる診断、治療の効率化が得られた。腎尿路生殖器腫瘍においては、腎細胞癌に対する腎保存手術、前立腺癌に対する神経温存手術など、より積極的に機能温存手術を施行している。腎移植血管外科の分野では、血液型不適合例、小児例などに対する腎移植術が増加するとともに、より複雑な腎動脈瘤、腎動脈狭窄症に対しても再建手術成績が向上した。また副腎疾患に対する腹腔鏡手術、尿路結石症に対する体外衝撃波治療は共に施行件数が増大した。

学生、卒後教育

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医学部4~6年の講義では、泌尿器科疾患の病態の理解に必要な基礎知識をはじめ、臨床的な実践医療における診察、検査、治療の考え方まで、幅広い内容を盛り込んだプログラムを作成している。また6年目には、実際の症例を提示して臨床的な問題点と対策を考えさせる臨床講義を集中講義形式で行っている。臨床実習1では泌尿器科外来診療に参加し、患者との接し方、問診、診察の方法について実践的に学習させ、臨床実習2では実際に病棟の患者を受け持たせ、診断から治療方針の立案、さらには手術、術後管理まで担当医師とともに関わることで実際の泌尿器科診療を理解させている。卒後教育は卒後4年目までを前期研修、5年目から10年目までを後期研修と定め、研修プログラムを現在更新中である。また、臨床に根ざした研究テ-マを対象に大学院教育にも力をいれている。

研究

Pressure flow study およびvideourodynamicsを用いた神経因性膀胱、器質的下部尿路通過障害における蓄尿および排尿動態の研究、p-53,MDR-遺伝子などmolecularマ-カ-の検索に基づいた膀胱癌補助化学療法是非の決定に関する研究、VHL遺伝子の家系調査に基づいたVHL腎癌早期診断治療に関する研究、乳児膀胱尿管逆流症の成因および予後に関する研究、deoxyspergualinを用いた新しい初期免疫抑制法の開発に関する研究等を行っている。より基礎的な研究としては、gelsolin遺伝子を用いた遺伝子治療の基礎的研究、ラット腎移植における免疫学的寛容に関する研究、グルタミン酸受容体およびセロトニン受容体の排尿反射における機能的役割に関する薬理学的および形態学的研究等を行っている。

将来への展望

診療活動にあっては充分なインフォ-ムドコンセントに基づいた診療行為とコスト・ベナフィットをも考慮したその遂行、そして患者サイドに立脚し患者の QOL・満足度をも指標とした治療成績の評価をして行きたい。一方卒前教育にあっては他科を専向とする学生が相対的に多い事に鑑み泌尿器科専門医との連携を可能とする教育内容と実習法等を採用し、より高度な知識技能を要求される専門医育成を主眼とする卒後教育にあっては単なる診療活動を行う臨床医にとどまらず常に問題意識に溢れリサ-チマインデッドで且つ人格的にも優れた泌尿器科専門医の育成に心がけたい。また「ベンチからベッドサイドへ、ベッドサイドからベンチへ」の言葉通り基礎研究の成果は臨床へ生かし、臨床現場での疑問は基礎研究にて解明を心がけると云う基本的な考えで研究を遂行して行きたい。