間質性膀胱炎

頻尿、膀胱痛、尿意切迫感などの症状が続く難治性の病気です。以前は、非常にめずらしい病気と考えられていましたが、最近の調査では決して非常に珍しい病気ではないことが分かってきています。女性に多いと言われています。

どんな病気?

尿意切迫感・頻尿や下腹部や会陰部の疼痛を伴い、感染や特異的な病理所見を伴わない膀胱の疾患です。膀胱鏡の検査で潰瘍や膀胱拡張後の出血を見る場合もあります。

どんな症状?

1日数十回に及ぶ頻尿、さらに膀胱充満時に一致して疼痛が悪化し、排尿とともに軽減することがあります。症状の程度や頻度に個人差が多く診断が難しいこともあります。

原因は?

世界中の研究者が原因究明のために研究を行っていますが、未だに原因は不明です。少なくとも1つの因子でなく、複数の因子が症状と関わっていると考えられています。

  1. 感染
    感染による膀胱壁の損傷や、その修復の際の自己免疫反応などが考えられています
  2. 顆粒細胞
    顆粒細胞の存在が特徴的とする報告が多く見られます。これは顆粒細胞自身が膀胱粘膜を損傷したり血管拡張を引き起こしたりして炎症を引き起こすことによると考えられています
  3. 膀胱粘膜上皮の障害
    膀胱粘膜上には膀胱粘膜への細菌、結晶、蛋白質、イオン等の付着を妨げる働きがありますが、間質性膀胱炎では変性あるいは欠損して結果的に、膀胱粘膜の透過性が増して痛覚物質が粘膜の下に進行してしまうと考えられています
  4. 自己免疫疾患
    リューマチ、SLEなどの自己免疫疾患の一つの型という仮説もあります

診断と治療は?

未だに国際的に標準とされる共通の診断基準はありません。患者さんごとに症状や程度が大きく異なることから、確実な診断は難しいことが多いです。当科では以下の検査を行って総合的に診断しています。

間質性膀胱炎の検査

  1. 問診
  2. 尿検査
  3. 排尿日誌
    1回の尿量、排尿回数、飲水量、痛みの有無、尿失禁の有無を記録してもらいます
  4. 膀胱鏡検査
    外来或いは入院して麻酔をかけて水圧で膀胱を拡張していくと、膀胱に出血やハンナ潰瘍という潰瘍が確認される場合もあります。これらの所見を認めた場合に間質性膀胱炎と診断されます
  5. 膀胱生検
    膀胱癌との鑑別のために行います

間質性膀胱炎の治療

  1. 膀胱水圧拡張術
    検査の時に行う膀胱鏡検査と同時に行います。麻酔をかけて一定の圧力をかけながら膀胱に生理食塩水をためていきます。
  2. 内服治療
    抗ヒスタミン薬、抗アレルギー薬、抗うつ薬、鎮痛薬、抗菌薬などを症状にあわせて処方しています。
  3. 膀胱内薬液注入療法
    DMSO(Dimethyl sulfoxide)などの膀胱内注入療法があります。現段階では保険適応ではありませんが有効性が報告されています。