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北大病院における腎移植の成績

北大病院における腎移植の成績

年代別に以下の3群に分け、臨床的背景、患者生存率、移植腎生着率につき検討した。

  移植時期 維持免疫抑制法 症例数
初期群 1965~1985年 アザチオプリン+ステロイド 40
中期群 1986~1999年 カルシニュリン阻害剤+
アザチオプリン+ステロイド
78
後期群 2000~2012年 カルシニュリン阻害剤+MMF+ステロイド 182

最初の20年、1986年にシクロスポリン(カルシニュリン阻害剤)導入以降の15年、2000年にMMF(ミコフェノール酸)が導入されてから現在までの13年に分けて検討。

臨床的背景(レシピエント)

  移植時年齢
中央値
(範囲)
男:女
(男%)
先行的
腎移植
透析年数
中央値
(範囲)
術後入院日数
中央値
(範囲)
初期群
n=40
29
(12~46)
34:6
(85.0%)
NA 2.2
(0.5~6.5)
NA
中期群
n=78
25
(2~48)
53:25
(67.9%)
10
(12.8%)
1.8
(0.2~25.7)
35
(16~105)
後期群
n=182
40
(1~68)
p < 0.0001
100:82
(54.9%)
p = 0.0009
48
(26.4%)
p = 0.0161
6.8
(0.2~31.4)
p = 0.006
32
(14~366)

年齢は若年者~高齢者へと拡大され、女性の割合、先行的腎移植、長期透析が増加

臨床的背景(ドナー)

  移植時年齢
中央値
(範囲)
男:女
(男%)
生体
(%)
献腎
(%)
血液型
不適合
(%)
初期群
n=40
48
(21~58)
9:11
(45.0)
39
(97.5)
1
(2.5)
1
(2.5)
中期群
n=78
48
(13~74)
21:57
(26.9)
72
(92.3)
6
(7.7)
4
(5.1)
後期群
n=182
53
(21~78)
p = 0.0004
72:110
(39.6)
147
(80.8)
p = 0.0039
35
(19.2)
p = 0.0039
33
(18.1)
p = 0.0039

ドナー年齢は高くなり、献腎移植、血液型不適合腎移植の増加が認められる。

 

移植腎生着率

初期は10年生着率(透析を離脱できている率)が20%余であったが、年々改善しており、
最近では90%を越えるようになってきている。

まとめ

写真
  • ドナー・レシピエントとも高齢者が増えている。
  • 2000年以降、先行的腎移植、血液型不適合、
    献腎移植の割合が増加している。
  • 女性レシピエントの割合が増加傾向にある。
  • 移植前透析期間の長い症例が増加している。
  • 患者生存率(10年)は初期群41.7%に対して
    中期群と後期群が95.0%であった。
  • 移植腎生着率(10年)は初期群23.8%、
    中期群58.8%、後期群86.3%と改善している。