排尿機能障害/骨盤臓器脱
骨盤臓器脱
更新日:2023/2/28
骨盤臓器脱とは
どんな病気?
骨盤内臓器(膀胱、子宮、直腸)を支え筋や腱、靱帯が加齢や出産を契機に弱まり、膣から骨盤内臓器が飛び出してくる状態です。脱出する臓器によって、膀胱瘤、子宮脱、直腸脱とされます。一つだけでなく、複数の臓器脱が起こることがあります。
子宮脱だと思いまず婦人科を受診される方が多いですが、膀胱瘤であることがしばしばあります。
原因は?
骨盤底筋群のゆるみの原因は出産や、立ち仕事・スポーツ・便秘・肥満など継続的に腹圧がかかることです。また、更年期や加齢なども大きな要因です。
どんな症状?
膀胱瘤:下垂感、陰部の膨らみ、頻尿、尿失禁、排尿困難など
子宮脱:陰部の膨らみ、陰部が引っ張られる感じ、など
直腸脱:便秘、排便困難など
<治療>
骨盤底筋体操:骨盤底筋を鍛える運動です。脱が軽度な場合には効果があります。
ペッサリー:ドーナツ状の輪を膣の中に入れて脱を戻します。定期的にリング交換を行います。希望の方には婦人科を紹介しています。
手術療法:
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TVM手術
シート状のメッシュにより膣壁を補強し脱を修復します。腹部を切らない、陰部の手術です。脱出している臓器により、メッシュの形や補強位置を調整します。
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ロボット支援下仙骨腟固定術
子宮の一部と膣に固定したメッシュを吊り上げ、仙骨(骨盤の背中側にある骨)に固定する手術です。膣が引き上げられ、臓器脱を修復します。子宮を部分的に摘出します。
腹腔鏡手術、現在はロボット支援により行うことが可能です。骨盤の奥の操作が容易となり、小さな傷で手術が可能です。
骨盤臓器脱で悩まれている方へ
症状が膣ということもあり、なかなか言い出せない方もいます。恥ずかしいことではありませんので、思い当たる症状がありましたら是非お近くの泌尿器科や婦人科を受診していただき、治療方法について相談しましょう。
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