腎移植血管外科

腎生検について〜移植腎生検の必要性〜

更新日:2023/2/28

移植腎生検とは

移植された腎臓の組織を直接採取し、顕微鏡で調べる検査です。
腎臓の状態や働きなど調べることができます。
拒絶反応、ウィルス腎症、薬剤性腎障害、腎炎の再発などがないか調べます。

生検の種類

プロトコール生検

症状や検査で異常がなくても、移植後の決められた時期に行う生検です。
当院では、移植後3ヶ月、12ヶ月、以降は1-2年毎を原則としております。

エピソード生検

何らかの原因で腎機能の悪化など、異常を認めた場合に行う生検です。

生検の意義

疾患の発見

拒絶反応、ウィルス腎症、薬剤性腎障害、腎炎の再発がないか調べます。

腎臓の状態の評価

上記の病変を繰り返したり、高血圧、糖尿病などによる動脈硬化、間質線維化、尿細管萎縮
などのダメージがないか、腎臓の状態を評価できます。

移植腎生検

方法

原則1泊2日の検査入院となります。入院後に採血、生検を行い、翌日は血中濃度採血を行い、
その後午後退院となります。

生検は局所麻酔で行います。安静にできない乳幼児などの小児では、全身麻酔で行うこともあります。18Gの生検針で組織を3本ほど採取します。時間は15分ほどで終わります。

合併症(北大の生検350回)

血尿、痛み 10%以下
腎動静脈瘻 1%以下
手術が必要な出血 1%以下

開腹止血術:2件(拒絶の治療中で、出血しやすい状況でした)
プロトコール生検での合併症:0件

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